審美歯科と口臭
口臭の6大原因
口の中の粘液や歯肉の代謝は旺盛で、通常500億を超す細菌が不要になった細胞や死んだ細菌、壊れた白血球などのタンパク質を分解します。
この時、臭気物質が発生します。またニオイの元となるものを食べたり、薬剤を摂取したりすると その成分の血中濃度が上がって呼気がにおいます。
口臭の原因は?
1.歯周病
口臭の原因の8割以上が、歯科口腔領域の疾患で中でも多いのが歯周病です。
炎症があると組織が破壊され、タンパク質分解が増大して、臭気物質が増えます。歯磨きで出血する、口が粘っこいなどの症状があれば要注意です。
2.舌苔
舌苔の成分は歯の表面に付くプラーク(歯垢)とほとんど同じです。舌苔が細菌により分解されて臭気になります。
舌苔自体は疾患ではありませんが体調に大きく左右され、過労、消化器系の不調、発熱などで多くなります。
写真 ↓九州歯科大学教授 柿木 保明先生資料より
3.口呼吸
口呼吸をしていて、口が渇くとにおいは強まります。
菌の影響を受けやすくなるためです。
唾液には洗い流すだけでなく抗菌作用もあります。
口の乾きを訴えるほどの緊張時にも、口臭が出やすくなります。
4.唾液の不足
起床時に口臭が強いのは、睡眠中は極端に唾液の分泌が少なく、自浄作用が低下するためです。
また加齢に伴って代謝が悪くなり、唾液の分泌が減少して口臭になります。
5.腸から血液中にニオイ成分が移行
腸でニオイの元となる食物を消化すると、腸から血液中に移行します。肺でのガス交換で呼気として出て口臭になります。
ニンニク、薬剤、内科的疾患からのアンモニア臭などがそうです。
6.その他
口臭の原因はほかには、大きなむし歯、親知らず、子供では、生え換わる直前の乳歯などがあります。
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口臭対策 4つのポイント!
口臭対策は?
口臭予防は口の中を清潔にするのが1番! 基本の歯磨きをきちんとして、歯垢や歯石をできるだけ除去することが大切です。
歯肉に赤みがあったり、歯磨きをする時に出血するのは歯周病の初期症状です。
舌苔が 多くなったら、ガーゼなどでぬぐって下さい。
傷つきやすいので気にして繰り返さないことです。
1.鼻で呼吸
鼻が悪い場合や、口の周りの筋肉の力が足りない場合は口呼吸になりがちです。後者は、筋肉の訓練によって改善することが可能で耳鼻科の先生の指導で、行って下さい。鼻閉の場合は鼻の治療が必要です。
2.食べ物で消炎
消炎効果がはっきり証明されているのは、緑茶に含まれるカテキンです。ハーブオイルも効果があるようです。
線維質の多い食べ物は、食べかすを取り除き、噛むことで唾液の分泌を促します。
3.腸の対策
日頃から、バランスのよい食生活を心がけることが大切です。とくに食物繊維には整腸作用があります。
4.規則正しい生活
口臭は体調に大きく影響されます。規則正しい生活を心がけましょう。また食事をすると、唾液が出て食べ物をかき回し菌もタンパク質も掃除されるので、口臭予防になります。朝からきちんと食事を取りましょう。
西洋では古くから食後にリンゴを食べると、食べカスを取り除き、むし歯や口臭を予防するといわれています。
舌苔が口臭の原因だった!
口臭の原因
・口臭、治りませんか?
・口臭対策って何ですか?
口臭の悩みが中高年に多いのは、この年代に歯周病の人が多いことが関係しています。
口臭対策 3つのポイント
○歯科医の治療(歯石の除去、矯正治療、オペなど)
○毎日の歯みがきや生活改善(健康チェック、食生活の見直し)
○定期的な歯科検診
口臭の意外な原因!
舌苔は、口の中の汚れが舌の表面にたまり、白い苔のようになったものです。
口臭の6割は、この舌苔から発生するガスが原因とされています。
舌ブラシ使い方
舌の奥から舌先に向かって、軽いタッチでブラシを動かして下さい。
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各人がやっている口臭対策
公益社団法人 日本歯科医師会 2016年6月2日
10代~70代男女1万人対象に歯科意識調査
1 歯の悩みTOP3
1位 ものがつまる 43.2%
2位 歯の色 32.7%
3位 口臭 27.1%
2 口臭が気になる人の率
男性 76.2%
女性 85.3%
3 口臭が気になる時の対応
歯を磨く 66.0%
ガム・タブレットを噛む 51.8%
うがいをする 38.4%
水・お茶を飲む 31.7%
口臭は口の中の病気が原因と7割以上の方が理解していますが、実際に歯科医院に行くのは、1割未満の結果になっています。
口臭は2種類ある!におう4つの食べ物と口臭予防
・口臭が気になる。
・口臭がすると言われた。
・口がニオウような気がする。
・口臭がなくならないのか。
ニンニク、キムチ以外にニオウ食物って何?
何を気をつけたらいいの?
口臭は2種類ある!
1.真性口臭(他人にも感じるもの)
2.仮性口臭(自分だけ感じるもの)があります。
真性口臭
1 一時的なもの(ニンニク料理などを食べた時)
2 病的原因 (歯周病 舌苔 口腔乾燥症 耳鼻科疾患 内科疾患など)
仮性口臭
1 一時的なもの(ニンニク料理などを食べた時)
2 心因性のもの
結論からお伝えします。現代人の多くは仮性口臭で悩んでいます。
口臭で悩んでいる人のほとんどは、病的口臭は少ないということです。
患者さんの中には、他人から「口臭がする」と言われた。「口がニオウ」と言われ、悩んでいる方がいます。
どんなニオイと言われましたか?
何を食べた時?
どんな状況だったの?
「。。。。。。」 非常にあいまいです。
意外と知らないニオウ4食品
1.コーヒー
2.タバコ
3.ワイン
4.おせんべい
どれも食品としては香り豊かなものです。しかし一度、口の中から身体の中に入ってしまうと、時として悪臭に変わります。
自分でできる口臭予防
口をゆすぐことです。えっ?こんな簡単なこと?
簡単なことです。それをやらずに、悩んでいても口臭は消えません。
コーヒー、タバコ、おせんべい等を食べた後に、人に会う、営業があるなら必ず口をゆすいで下さい。
他人は抽象的に「口が臭い」と言います。もしかしたら、コーヒーのにおいだったかもしれません。
おせんべいやタバコのにおいかもしれません。具体的に「あなたの食べた△△△の臭いがする」とは言わないものです。
悩みすぎて、心因性の疾患になり、かかえこむよりも、病的な原因があるならその治療をする。健康に留意して過ごすことが何よりも大切なことです。
「口臭治りますか?」
病的原因がある場合
口腔内の状態を検査した後、
・生活習慣
・身体の健康状態 をお聞きします。
歯周病だけの問題でしたら歯周病の徹底治療と管理で口臭が次第に少なくなっていきます。
しかし、
・生活習慣(禁煙)
・身体の健康管理(糖尿病管理)
ができない方は、歯周病は快方へは向かいません。
デンタルリンス、デンタルガムなどだけでの口臭予防、対策はほとんど効果がありません。
糖尿病の治療・管理、禁煙があって口臭対策・予防にはじめて効果がみられるのです。
歯周病の危険因子
喫煙(骨吸収を早め免疫力を弱める)
食生活の影響(栄養障害 摂食障害)
内科的疾患(糖尿病)
免疫疾患(エイズなど)
ホルモンの分泌異常(女性ホルモンの変化)
多量の飲酒(骨吸収を早める)
薬剤による副作用(歯肉増殖、口腔乾燥症)
遺伝的疾患(白血球の機能異常)
加齢(身体の防御機能の減弱)
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胃腸が悪いと口臭がひどくなる!口臭がひどい4つのタイプ
胃腸が悪いと口が臭うの?
・どんな人が口が臭いの?
・病気でも臭うの?
口臭がしやすい人の特徴
1.胃腸の悪い人
胃の病気になると食べたものが胃の中で異常に発酵し、臭いの元となる物質を排出します。
また胃酸過多の場合や胃に腫瘍ができている時など口臭がします。
胃が悪い時に臭いは、卵の腐ったような臭いがします。
2.水分をあまり摂取しない人
3.唾液の少ない人
唾液の分泌が少なくなると自浄作用が低下します。
口が渇くと菌の影響を受けやすくなるため口臭がします。
唾液は抗菌作用も備えています。
4.貧血の人
血液が薄いため栄養や酸素が各組織に運ばれにくく、歯周組織の機能も低下します。
体に侵入した細菌やウイルス、異物と闘うための免疫細胞を必要な部位に送れなくなるため、口臭も強くなります。
貧血の方は、貧血の改善がなによりも先決です。
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健康意識とストレスに関する調査
上場企業に勤務するビジネスパーソン800人(男女各400人)アンケート調査
2015年1月24日~1月25日
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ビジネスパーソン84.3%が「ストレスがたまる」
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