歯冠長延長オペ

さし歯が取れて、いらした方の写真です。ほとんど歯茎の上に根っこは残っていません。

このような場合は再度さし歯にできるのか、要検討しなければなりません。

最初にいらした時の写真

歯冠長延長1

赤いゴムが入っています。

根っこに薬をつめました。

歯冠長延長2

唇側から

歯の長さが1mmあるかくらいです。

これではさし歯はいれられません。すぐに脱離してしまいます。

さし歯が取れる原因のほとんどが歯冠(見えている部分)がほとんどないからです。根っこに長く太いしんをさしても、それだけではさし歯が取れることを防ぐことはできません。

根っこだけになり保存不可能な例

さし歯に必要なのは最低2mm以上の歯冠の長さです。

抜歯確定

例 抜歯確定の口腔内

ひどいむし歯です。そして歯冠の長さはほとんどありません。

ゲームセンターにあるユーフォーキャッチャーがお菓子をガッチリつかめ運ぶためには、つかめる部分がないといけません。

さし歯も同じでしっかり歯冠がないと咬合力50~60kgに対して保持できず脱離してしまいます。

また前歯が割れる原因は、神経がないことも理由の1つですが、さし歯を保持できる歯冠がほとんどなく長いしんだけでもたしている場合は強い咬合力によって、しんがくさびになり根っこが割れてしまうのです。 

歯冠を長くする方法

  1. 矯正的挺出
    矯正治療によってひっぱりあげる
  2. 外科的歯冠長延長術
    外科的に歯肉を切り骨を削って必要な分の歯冠の長さを確保すること
  3. 1.2.の処置なしで隣の歯と連結固定する 

1.2.の方法にはしっかりした根っこの長さが必要です。

短い根っこや細すぎる根っこには矯正・オペはできません。

オペのあと

歯冠長延長5

外科的歯冠長延長オペ 

2週間もすれば歯肉がひきしまって、さし歯を入れるのに十分な歯冠が確保できます。

▲顕微鏡と外科のTOPへ