むし歯や歯周病で歯が抜けた(抜きっぱなし)あと、放っておくといろいろな障害が起こります。

 抜けた歯の方向に傾斜してくる
 抜けた歯の向かい合う歯(上に対しては下の歯、下に対しては上の歯)が伸びてくる
 正しい咬み合わせが狂う
 歯の間に隙間ができ、食べ物がつまる
 むし歯になりやすい
 汚れやすい所が増え、プラーク(歯垢)や歯石がつく
 歯肉が腫れて、出血しやすい
 歯肉から膿がでる

歯科イメージ

抜けっぱなしの歯の治療のしかた

上記のような方が
「左下に歯を入れて欲しい」といらしたら、最初にお話することは

1 歯石を取る
2 伸びてしまった上の歯を治す
3 傾いている下の歯を治す
4 最後に左下のなくなった歯の処置
という順番で治療が始まることをお話します。

初めの主訴である「左下に歯を入れて欲しい」は1番最後になるわけですから
『左下をやって欲しいのに、違う歯ばかりやっている』
『なかな進まない』
と来院が途絶える方もいらっしゃいます。

欠損部位が多くなればなるほど1番治してもらいたい所があとになったり(順番をおっていかないと処置ができないのです)
治療期間が長くなったりします。
1本の歯の喪失の結果、多くの治療をしなければならないこともあります。
早め早めの治療と予防が大切であることをご理解下さい。

抜けたままにしている人の調査

歯科医療に対する市民アンケート

全国保険医団体連合会

2010年10月~2010年12月 10129件

1 治療せず放置している状況

そのまま放置のところがある 全体36.6%

男性40.6%

女性34.1%

年代別でみると20代~50代 40%超え

10代 26.8%

2 治療しない理由

全体 時間がない 52.0%

費用が心配 34.5%

治療が苦手 32.1%