歯医者の麻酔が効いてしびれている時、気をつけなければいけないこと
歯科治療をうけたあと
・麻酔って、どれくらい効いているの?
・いつご飯食べたらいいの?
・なかなか麻酔がさめない。大丈夫なの?
といった不安が多いと思います。麻酔の特徴を知ると心配も減ると思いますので、目をとおして下さい。
どんな麻酔があるの?
表面麻酔
ジェルタイプやパッチタイプ、スプレータイプの表面麻酔を歯茎に塗って、針を刺す痛さをやわらげます。
浸潤麻酔
一般的に使われる麻酔で、歯茎に刺して麻酔をしていきます。
伝達麻酔
下の奥歯の治療や下の親知らずの抜歯の時に使います。伝達麻酔は麻酔の効き時間が長く、人によっては5時間くらい感覚がなくなります。舌もしびれることがありますが、次第に麻酔はさめますので心配いりません。
麻酔が効きにくい時って、どういうとき?
麻酔が効きにくい2つの例
局所的
・歯茎が炎症をおこしている時
歯茎が炎症をおこしている「酸性」の状態なので局所麻酔の効きが悪い場合があります。
・骨が厚く、硬い
骨が太くがっちりしている人は、麻酔薬が入りにくく、麻酔が効きにくい傾向にあります。
・歯の根っこにうみがある時
歯の根っこの先にうみがある場合は、炎症をおこしている時と同じで、麻酔の効果が出ないことがあります。
心因的
痛みは、その時の様々な環境、精神心理、身体の状況によって、同じ痛さであっても違った痛みとして感じることがあります。
【疼痛閾値(痛みの感じやすさ)を下げる因子】
不眠、疲労、不安、恐怖、うつ、怒り、悲しみ、いらだち、孤独感
麻酔の効く時間
・大人の場合
1~3時間、麻酔が効いています。
・子供の場合
1~2時間、麻酔が効きます。子供の場合は、麻酔の量が少ないため大人よりも短い時間できれてきます。
・親知らず・下の奥歯の治療
伝達麻酔を使っての治療の場合は、麻酔に効きが長く、5時間くらい効いています。
麻酔のあと注意すること
・唇をかまないように気をつける
麻酔がきれるまでは、感覚がないためあやまって、唇をかんでしまうことがあります。麻酔が効いていると感覚がありませんので、何度もかんでしまうことがあるので注意して下さい。
・食事は、治療後すぐに摂らない
麻酔が効いている時に食事を摂るとまちがって唇をかんでしまうことがあるので、なるべく麻酔がきれるまでは食事はひかえたほうがいいでしょう。
どうして麻酔が効かないの?麻酔が効かない2大原因
Q 歯医者で治療前に麻酔をしてもらったのに効かず、痛かったです。麻酔が効かない人っているんですか?
答え
麻酔が効かない2大原因
炎症がひどい場合
炎症が起きていると身体が酸性になっています。麻酔薬は、身体の平均的PH値の弱アルカリ性の状態でよく効くように作られていますので、腫れがひどく、炎症が起きている時は、麻酔に効きがよくありません。
硬くガッチリとした骨の人
写真 日本顎咬合学会 咬みあわせの科学Vol.30より
麻酔は、歯肉に打って、
歯肉→骨→歯の神経へと効いていきます。
歯の周りを取り囲んでいる骨の中に麻酔がしっかりしみ込んで、その後、歯の神経にとどいていきます。
しっかりとした硬い骨をもっている患者さんは、効きにくく、カサカサの骨やうすい骨の人にはよく効きます。
※解剖学的構造から
上の歯の麻酔はよく効き、下の歯は、効きにくい傾向にあります。