メラニン色素沈着の歯茎が黒いだけではない、他の8つの危険!と4つの治療法
歯茎が黒いのは治りますか?
当医院にも、歯茎が黒いのを気にされて来院される方が多くいらっしゃいます。以下のどれかが気になる方は、お読み下さい。
・笑うと歯茎の黒いのが目立つ
・歯茎の黒ずみは、取れますか?
・歯茎の黒いのは、タバコのせいと知っていたけど、取れるとは知らなかった。
・芸能人の黒かった歯茎が、ある日きれいなピンク色にかわってた!どうやって治したの?
タバコによる歯肉の黒ずみは、本人は気付かなくとも笑った時などに意外と目立つものです。
タバコを吸うとニコチンやタールなどの有害物質から歯肉を守るためにメラニン色素が作られ、歯肉が黒ずむ(メラニン色素沈着)といわれています。タールやニコチンが歯肉に付着したり、歯肉への血液配給が十分にいかなくなり、歯肉の色に影響を及ぼします。
歯茎が黒いだけではない、他の8つの危険!
8つの危険があります。
受動喫煙
喫煙する人の煙が拡散し、近くにいる人は、その煙で同じように歯茎が黒くなるだけでなく、心臓血管系の病気、脳卒中、流産、新生児呼吸器症候群などのリスクをおいます。
サードハンドスモーク
煙が消失した後、煙に含まれる物質が衣類、カーテン、ソファ、車のシートに付着してそれが汚染源になって第3者がタバコの有害物質にさらされます。
口の中が黒くなる
歯茎だけでなく、歯、舌、歯の中に入っているプラスチックの詰め物など全てに色がつきます。
老化の促進
タバコを吸っていると骨吸収が早く進むため、女性の場合はとくに老化が促進さ、老人様顔貌といい年より老けてみえます。女性は男性より皮膚が薄いため見た目の影響をうけやすいのです。
口臭
火をつけり前のタバコは、ひどく「臭う」ことはないと思います。しかし、火をつけたタバコから出た煙からは「タール」「ニコチン」が臭いを出します。この2つが口臭に大きく影響します。
① タール
いわゆる「やに」と言われる成分で茶色のシミとなるもので歯、舌、歯垢に付着し、口臭の元となります。
② ニコチン
ニコチンは口腔内の血液循環を阻害し、そのため唾液分泌が抑制されます。唾液分泌が減り、口腔内の血液濃度が低下すると揮発性硫黄化合物が発生し、悪臭になります。
③ 一酸化炭素
一酸化炭素は、体内の酸素濃度を低下させる働きがあるのでドライマウスの原因となって口臭を引き起こします。
6 小学生がタバコを吸うと
K.B.Lall et al.1980年資料より
身長の伸びが悪くなる
運動能力が劣る
学習能力が落ちる との報告があります。
歯周病の進行
喫煙によって末梢神経の収縮がおこり、血流を止めてしまい、血液配給が阻害され歯周病が進行します。
喫煙者は、血流が悪いので、歯茎から血がでません。これは健康歯肉ではなく、血液配給が滞っているためです。
骨粗鬆症の進行
タバコを吸わない人の危険度を1とした場合、1日1~14本吸う人で約2倍。15本以上吸う人で約4倍という具合でタバコを吸えば吸うほど骨粗鬆症になりやすくなります。
メラニン色素沈着の4つの治療法
4つの治療法があります。
禁煙
身体にとって有害なニコチンやタールなどに反応してメラノサイトが、メラニンを産生して歯肉が着色します。禁煙は必須です。
毎日のブラッシング
長期間を要しますが、少し黒さが減ります。
歯科用レーザー治療
歯科医院でレーザーを使用して、黒くなって気になる部分をきれいな本来もっていたピンクの歯茎に戻す治療。
薬を使っての治療
歯科用の薬を使って、黒くなっている部分をきれいなピンク色に戻す治療。
3、4 の歯科医院での治療は、痛みも少なく短時間でメラニン色素を除去でき、数週間できれいなピンク色の歯茎になります。
※ 3,4の方法は保険対象外です。