親知らずについて知っておくとよい5つのポイントについてまとめました。

親知らずって何なの?

・親知らずって絶対抜かなきゃいけないの?

・親知らず、生えていません。大丈夫ですか?

・親知らず、抜かずにそのままにしたらいけないの?

親知らず

永久歯は6歳頃から生え始め、12歳頃までに、上あご、下あご合わせて28本が生えそろいます。

1番奥の歯のうしろに、もう1本、すべての歯の中で最も遅く生える歯があります。
この歯は生える時期が遅く、親が知らないころにやっと生えてくるので「親知らず」と言われています。
「知歯・智歯」とも呼ばれています。

ところで、ちゃんと役にたっている「親知らず」は、わずか2割程度で、ほとんどの人が、この歯で痛いおもいをしているのではないでしょうか。 

異常な生え方をする原因

「親知らず」が異常な生え方をする原因はいくつか考えられますが、最も大きな原因はこの歯が狭い場所に生えてくるからです。

現代人の食べ物は、調理されすぎた軟らかいものばかりで、噛む回数が少なくても飲み込めます。
食生活の変化があごの骨を小さくし、その結果、歯の生える場所が狭くなり異常な生え方をしてしまうのです。 

腫れのメカニズム

この歯が腫れたり痛くなったりするのは、生え方に大きく左右されます。
異常な生え方をした歯は、食べ物がたまりやすくなります。
歯磨きをしても、きちんと磨けないためむし歯になりやすくなります。歯の周囲の歯肉が歯の頭部にかぶさっている場合、この歯肉が炎症を起こし、腫れて痛くなります。 

悪化するとどうなるの?

「親知らず」の周囲の歯肉の炎症は、頬やあごの下、のどの方へと広がり、食べ物を飲み込む時に痛みを感じます。
炎症がさらに広がると筋肉にも影響し、口を開けることも困難になります。
また、体の抵抗が弱っているときは、発熱や寒気の症状があらわれます。
さらに悪化した場合は入院による治療が必要になります。 

治療法・薬

症状が軽い場合は、「親知らず」の周囲の歯肉の洗浄で症状は和らぎます。
もう少し進行している状態では、抗菌剤や抗炎症剤などの薬で炎症をおさえます。
症状がさらに悪化し口が開かない場合は、栄養補給のための補液を行います。
膿がたまっていれば、切開して膿を出せばはやく回復します。
「親知らず」を抜歯するかどうかは、歯科医師が診断してきめるわけですが、腫れなどの症状が度々起こるようでしたら抜歯するべきでしょう。

親知らずの腫れ

○ 上の親知らずは、比較的、腫れ、痛みが少ないことが多いです。

○ 下の親知らずは、軽い人で2日くらい、ふつう1週間くらいで腫れがひきます。

○ 重症の場合は、腫れがひくのに2週間ほどかかります。