質問 「全然痛くないのに、歯医者で神経の治療が必要です、と言われた。そんなに大きなむし歯に思えないのに。。」

答え むし歯の大きさと自覚症状が比例しないことがあります。

口元を気にする女性

入口が小さくても中で広がっているむし歯。

ぱっと見、むし歯はなさそうでも、中で深く進行してしまっているむし歯など様々です。

歯科医は、レントゲンを見て確認し、診断します。痛みがなくとも定期的に検診を受け、口腔内の健康を保って下さい。 

痛くない虫歯でも、かなり深くて神経の治療が必要な時

歯の解剖 辺縁隆線

辺縁隆線

上記の歯の矢印のところ

前歯の舌側面は軽く凹んでいて、その縁は堤防状にやや高まっています。
このような高まりを辺縁隆線といいます。

この辺縁隆線をむし歯などで失うと歯冠・歯根破切(ひび)の危険性が高まります。

辺縁隆線+むし歯

上記写真

歯と歯の間がむし歯になり、むし歯は神経まで達しています

しかし、まだ辺縁隆線は残っています。
MI(小さく削って治す)でしたら、

  1. 神経の治療をする
  2. ファイバーコアを入れる。しんを入れて強度を増します。歯質と一体化する材料を使います。
  3. 足りない歯質をダイレクトボンディングで補います。

この一連をビルドアップといいます。(自費治療)
ビルドアップで歯質を残しておけば、次回歯が悪くなった時、またこの歯を使うことができます。
歯さえ残っていればその時代にあった最適な治療が受けられます。 

ビルドアップ

ビルドアップの術中 神経はとりましたが、歯質がたくさん残っているので、ぐるぐる一周けずっていません。

術者が見ている状態

術者が見ている状態の写真なので、歯が反対に見えます。

ビルドアップの適応症(自費治療)

・神経を失っていても歯質がたくさん残っていること。
・かみ合わせが安定していて、歯ぎしり、噛みしめがないこと。
・単冠(1本の歯)の処置であること。
・ファイバーコア、ダイレクトボンディング等、歯質と一体化する材料を使うこと 

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