「歯茎が、ふくらんでいる。1年くらい前、別の病院で診てもらったら、別段問題なしと言われて、1年たってもおなじ状態。」

ということで治療をはじめてみました。

最初の様子

根管内部

銀歯の冠をはずしたところ 顕微鏡拡大

のラバーのわきに写っているのは、ラバーと歯の間に隙間がある時に使う、もれ剤。

根管の中をじっと見ると、何かがありそう。

治療を始めたところ

金属片

超音波と水で、キャビテーション効果をねらって、そっと、つつくと異物が出てきました。

でてきた金属

うまく出てきてくれてよかった。よく見ると、半分先が黒く汚いです。

汚れた綿栓

根管内も汚いことを予想して、白い綿詮をそっと入れると、かなり真っ黒

水の洗浄と消毒を繰り返します。その後の拡大が大変でした。

極細針で探しても、探しても根管が見つからない。

年配の方ではないので、根管が狭窄しているとは、考えにくい。

削片に埋もれて見つけにくい細い根管を探りあてるには、小林千尋先生(東京医科歯科大学の先生。エンドのバイブルを書かれた先生)開発の改造Kファイルを使ってみます。

徹底消毒して、薬を入れ、そお~っと改造Kファイルを入れてみました。

よかったぁ。根管が、見つかり根尖まで届きました。

よくある根っこの治療に見えて、難しい症例です。今年になって1番難しい治療でした。

治っていってくれることを願います。