下顎側切歯(下の前歯)
下顎側切歯の根っこは、通常1根管です。私が、学生の時に習った教科書では、
2根管性は側切歯では、遙に少ない。Lenhossek氏の統計によればその頻度は中切歯25%に対して側切歯は6%である。
しかし今、顕微鏡が臨床に導入されるようになり、最近の根管治療の本には、
下顎歯の根管数の出現率は、2根管10~30%
とあります。
顕微鏡が導入されたことにより、解剖学的形態に関する研究の精度が上がったため、出現率の数字が上がったと思われます。
下顎側切歯の根っこの治療中
唇側にラミネートがついていて、本来の歯冠の形がわかりずらく、またそれに続く根っこの位置がずれて見えて根管治療が難しい症例でした。
マイクロスコープ 強拡大
レントゲン所見でも、2根管ありそうだなぁ、見つけたら大変そうだなぁと思っていたら、 大当り!!
2根管でした。時間も倍かかりました。