『他の医院で、歯にヒビが入って割れている、抜かきゃいけないと言われた。
ちょっとしか痛くないのに。。。抜かずに治療してもらえますか?』
と言われ来院されました。
答え 答えはさいごに。
歯根破折の状態
金属をかぶせている歯が割れています。
写真ではわかりずらいですが、患者さんでも確認できる位置にヒビが入っています。
真ん中の金属の根っこは、典型的な破折のレントゲン像です。
4つの破折の診断方法
1 ポケットの数値
2 レントゲン像
3 フィステルの有無とその位置
4 破折の好発部位 等を合わせ、推定し、視診(マイクロスコープ)によって確定しています。
歯根が破折している時の状態
割れている、ヒビが入っている歯の臨床症状は、「なんとなく痛い」「かむと痛い」といった痛みの程度です。
『この程度の痛みで、なぜ抜かなきゃいけないの?』
と治療して治らないかと思う気持ちはわかります。
必要のない親知らずでも、痛くなければそのままにしておきたいと考える方が多いです。
ましてや『少ししか痛くないのに、抜かなきゃならないのか?』
と疑問に思うのも当然かもしれません。
質問 抜かずに治療できますか?
【質問の答え・治療法】
答え 結論からいうと、ヒビが入っている、割れている歯は、治療し続けても治癒せず、抜歯の対象です。
患者さんの中には、
「医学が進んでいるのだから、よい接着剤がないのか?」と言われる方がいます。
ヒビが入っている割れた歯は、元に戻ることはありません。
咬合力は、50㎏~60㎏です。その力で毎日かんでいれば、ヒビや割れが進むことがあっても治癒にはいたりません。
残念なこととは思いますが、次のNextBestに進んで下さい。