カテキンの表

お茶のカテキン

古来中国から渡来したお茶は、嗜好飲料として日本人の生活と密接な関係にあります。
当初、漢方薬として用いられた歴史もありますが、近年はお茶の生理活性に関する化学的な研究が相次いでなされその多彩な効用がわかってきました。

お茶

緑茶の主成分であるカテキン(渋みのもと)には、
いろいろな微生物に対しての抗菌作用があることがわかりました。

上記の実験結果

そこで、お茶でうがいをすると口腔にすみ着いているたくさんの微生物どのような変化をするのか、調べた報告があります。

お茶はカテキンが1番多く含まれるせん茶を用い、お茶の濃さは3%です。

これは、普通家庭で飲むお茶の濃さです。

赤線は、朝食前に1回歯磨きしただけで、その後は歯磨きもうがいもしない場合の口腔常在菌の1日の変化です。

青線は、朝食前歯磨きの代わりにお茶でうがいをし、その後は昼食後、夕食後お茶でうがいをした場合の変化です。
朝食後の菌量は歯磨きした方が減少しているのは当然ですが、昼食後、夕食後はお茶でうがいをした方がぐんと菌量が減少しています。

カテキンってそもそも何?成分は?

カテキンはお茶にしか含まれない成分でポリフェノールの一種で、昔からタンニンと呼ばれていた緑茶の渋みの成分です。

現在、カテキンの効果として最も注目されているのが。抗酸化作用と脂肪を燃焼する効果です。

お茶でうがいをすると風邪をひかないって本当?

緑茶から抽出されたポリフェノールは、

ビタミンEの10倍

ビタミンCの80倍

というすぐれた抗酸化力をもっています。体内の毒素を消して、細胞や遺伝子のダメージを防ぐ効果があります。

お茶でうがいをするというのは、カテキンのもつ殺菌作用を知っていた昔の人の知恵です。

お茶の5つの効果

口の中に生息している細菌に、マイコプラズマというものがあり、それについてもお茶が顕著な殺菌作用を示すことがわかりました。

さらに、お茶の効用は多彩でカテキンによる

1 消炎作用

2 血圧上昇抑制作用

3 抗アレルギー作用

4 抗腫瘍作用

5 抗酸化作用

などが次々に明らかにされてきました。

カテキンの含有量の順番

ちなみに緑茶のうち、カテキンの含有量が多いのは

1 せん茶で約15%

2 番茶が約13%

3 玉露は10%です。

4 紅茶は約5%とのことです。

食事のたびに飲むお茶はおいしいだけでなく同時に口腔ケアの手伝いもしているのです。

関連記事

<<歯科医が教える健康と美容のヒント15

<<この記事を読んだ方は、虫歯についても読んでいます