アルコールは胃や小腸で吸収され、肝臓で分解され血流にのって全身に運ばれます。
適量の飲酒ならば、肝臓の分解もスムーズにいき、脳の中枢を抑制して精神を落ち着かせ、また食欲を増進、寝つきをよくして疲れをいやすなどの心身を元気にしてくれます。
最近になって、アルコールが、血管壁にたまったコレステロールを洗い流す役をするHDLという成分を血液中に増やし、心筋梗塞などの予防に有効なことがわかり、お酒は「百薬の長」といわれるだけでなく、さらにハクがつきました。
とくに赤ワインにその効果が高く、大きなブームになっています。
メタボにならない11の飲み方
1 自分の適量にとどめましょう
一般に毎日、日本酒で3合(ビール大瓶3本、ウイスキーW3杯、焼酎1.8合)を5年以上飲んでいると肝臓に障害がでても不思議でないといわれています。
2 週に2日は休肝日を
肝臓は働き者の沈黙の臓器です。よほど悪くならない限り症状は現れません。
3 自分のペースでゆっくりと
ピッチの速い人に合わせると飲み過ぎの原因になります。
4 一気飲みは厳禁です
急性アルコール中毒で死亡することもあります。
5 食べながら飲む
とくにタンパク質(肉、魚貝類、大豆製品)緑黄色野菜をとりましょう。脂肪の多いものは控えめに。
6 楽しい相手と飲みましょう
楽しい気分でお酒を飲むと、脳や肝臓、胃などの働きが高まります。
7 強いアルコールは薄めて
薄いからといって飲み過ぎに気をつけて下さい、ゆっくり少しずつ飲んで下さい。
8 人に無理強いはしない
日本人の半分以上は遺伝的に飲めない人、弱い人です。無理強いはいけません。
9 遅くとも12時には切りあげる
肝臓のアルコール分解能力は日本酒1合で、2~4時間です。3合飲めばかなりの人が翌朝二日酔いです。
10 薬といっしょに飲まない
睡眠薬、精神安定剤、糖尿病薬などはとくに注意が必要です。
薬は水または白湯で飲んで下さい。
11 定期的に肝臓などの検査を
沈黙の臓器の肝臓です。症状が出た時は相当まいっています。毎日、飲酒する人は定期的に検査を受けて下さい。