血圧とは

血圧とは心臓から血液を身体中に送り届けるために血管にかかる圧力のことです。
血管には動脈と静脈がありますが、普通、血圧と呼ぶのは動脈内圧のことです。

そして、心臓が収縮して圧力が強くなっているときの血圧を最大血圧といい、拡張して圧力が弱まっているときの血圧のことを最小血圧といいます。

WHO(世界保健機関)では
最大血圧140mm/Hg以下で、最小血圧も90mm/Hg以下の場合を正常
最大血圧と最小血圧の双方ともあるいはそのどちらかが160mm/Hg、95mm/Hgを超えている場合を高血圧としています。

歯科治療と高血圧

血圧は精神的な緊張や肉体労働あるいは季節や気温によって簡単に変動します。一般的に、血圧は夏に低くなり、冬には高くなります。
夏に下がるのは、暑さで血管が開くためで、冬上がりやすいのは、寒さのために血管が収縮するからです。暖かい部屋から急に寒い所に出ると、血圧が上がったり、脳卒中を起こしやすいのもそのためです。

また、経営についての不安や社内での人事異動、配置転換、あるいは家庭内不和などにあうと、簡単に20mm/Hgや30mm/Hg上がることはめずらしくありません。
また、いわゆる名医といわれるお医者さんに計ってもらうと高い数値が出て、自分で計るといちばん低くでることがあります。
いずれも精神的緊張の反映です。

このほか、たばこを吸っていると高めに出るのは、たばこの煙に含まれるニコチンが交感神経を刺激するからです。

喫煙

歯科治療時は、一般に、注射針の刺入時の痛みや、診療室に入ったり診療台に座ったりすると、それだけのストレスで血圧は10~20mm/Hgあがるといわれています。
高血圧を有する患者さんはなおさらのことで、正常者に比較して異常な血圧上昇をきたしやすいです。 

血圧がコントロールされないまま、治療を行うと、局所麻酔後、頭痛や心悸亢進などが起こる時があります。
高血圧の患者さんは、お医者さんで治療を受け、血圧をコントロールされていることが必須です。
 

高血圧と食生活

塩分の摂りすぎが高血圧を招きやすいことについては、知られるようになってきました。
今でも食塩をほとんど用いないブラジルの原住民の中には、高血圧の人はほとんどみられません。
かつての日本の東北地方のように、大量の塩分を摂っていた地方では脳卒中が非常に多かったのです。
そのほか、香辛料の摂りすぎや大酒も好ましくありません。

できるだけ自然の塩を

自然の塩は97%が塩化ナトリウム、残りの3%にカルシウムやマグネシウムなどのミネラルがたくさん含まれています。
一方、いわゆる食卓塩は99.9%以上が塩化ナトリウムで、ミネラルはほとんど入っていません。
現在、入手できる自然塩に近いものは「赤穂の塩」「伯方の塩」などです。
塩を購入するときは成分表をよくチェックしましょう。  

塩分摂取は1日、10g以下に!

食塩には、神経や筋肉が正常に機能するのを助けるなど、私たちの生命維持になくてはならないミネラルのひとつです。
しかし、摂り過ぎると高血圧になりやすく、高血圧が続くと動脈硬化→脳卒中、 狭心症・心筋梗塞などの生活習慣病をおこしやすくなります。
目標は1日10g以下をめざして下さい。

きつねうどん

○カップ麺  1個  5.6g
○塩さけ   1切れ 4.9g
○アジ干物  1枚  2.4g
○ひやむぎ  1人前 3.0g
きつねうどん1人前 4.4g  そば、うどん類は、作る(打つ)時にすでに塩を混ぜて作りますから、思っている以上に塩分を取ってしまいます。
ラーメン  1人前 8.1g  ラーメンを食べる時、汁を全て残すと塩分85%カットできます。半分残すと塩分50%カットできます。

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