虫歯と歯周病は感染症

患者さんから

「治しても、治してもまた虫歯になってしまう。」

「きちんと磨いているのに、虫歯になってしまう。」

こんな話を聞くことがあります。

A4CFA4DFA4ACA4AD1

虫歯と歯周病は感染症?

自分ではきちんとケアをしているつもりでも、再発してしまう…これには原因があったのです。それは、虫歯、歯周病は感染症のひとつだという事です。

感染症といえば、インフルエンザやエイズなどが思い浮かびます。感染症とは、ウイルスや細菌、寄生虫などの微生物が体内に侵入し、組織や臓器の中で増殖し、その結果生じる病気のことをいいます。

1 虫歯は、ミュータンス菌

虫歯は、原因菌である虫歯菌(ミュータンス菌)の感染によって起こるのです。したがって、生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には虫歯菌は存在しません。例えば、母親や、周囲の大人が口移しで食べさせたり、同じスプーンやはしを使うことによって、唾液を通じて感染し、そのまま子供の口の中に、菌が棲みついてしまうのです。
母親の虫歯菌が多いと、子供の虫歯菌の数も多く、虫歯になるリスクが二倍以上高いというデータもあるのです。

2 歯周病は歯周病菌

また、歯周病も同じく歯周病菌の感染により起こるのです。虫歯菌と同様に、元々はお口の中には存在しない菌が、親から子へ、または夫婦間で感染しているためです。感染ルートとしては、食事の際の回し飲みや、回し食い、はしの使いまわし、キス、くしゃみなどで唾液を通じて感染します。

例えば、歯周病(慢性歯周炎)の代表的な菌である『ジンジバリス菌』は、親子や夫婦から感染すると報告されています。また、若年性歯周病の原因菌とされている『アクチノマイセテムコミタンス菌』は、大人から大人へと感染することはなく、10歳程度のまだ永久歯が生えそろわない時期に大人から子供へ感染することが研究により報告されています。

生活習慣病&感染症

虫歯と歯周病は、生活習慣病と感染症という、二つの側面を持っています。
したがって、食事の改善やブラッシングだけでは、十分に予防は出来ません。虫歯や歯周病の治療をしても、その後再度感染すればまた進行してしまいます。私達は生活する上で細菌感染から完全に逃げることはできません。

PMTCの大切さ

つまり、外来から感染したとしても 虫歯や歯周病が進行しないような 口腔内環境を保つことが大切なのです。そのためには自分自身で行う毎日のケア《セルフケア》と歯科での定期検診による虫歯や歯周病の早期発見、早期治療やクリーニング衛生指導等《プロフェッショナルケア(PMTC)》で常にお口の中の環境を整えておくことが大切です。

さいたま市 成人歯科検診を受けましょう

さいたま市は、歯周病・虫歯の早期発見、早期治療を目指して成人歯科検診を実施しています。

対象者:さいたま市に在住の40歳以上の方

費用:600円 70歳以上の方は無料

受診方法:実施医療機関に電話予約し、はがき「がん検診のご案内」と保険証を持参し受診して下さい。

さいたま市 成人歯科検診についてはこちら→

1dayクリーニング

きれいな歯にたいする意識の向上と歯周病の管理意識か、最近は、自らすすんで歯の手入れにいらっしゃる方が増えています。

「1日で歯のクリーニングをして欲しい」「忙しくて、何度も来られない」と言われる方が多く、1dayクリーニングコースを作りました。

スワンデンタルクリニックの1dayクリーニング→

前の投稿

歯石の話

歯石の話
8020運動とは
次の投稿

8020運動とは