小木曽先生の歯科治療
小木曾 文内先生の歯科治療
2010年7月3日(土)18:30より
日本大学歯学部歯科保存学Ⅱ講座教授 小木曽 文内先生が《歯内療法の最前線》の演題で、 講演をされました。
小木曾 文内先生略歴
日本大学 歯学部教授 日本保存学会 インプラント学会 レーザー学会 歯内療法学会 薬物学会 顕微鏡学会など多数にわたる学会に所属されています。
小木曽先生は歯内療法学のスペシャリストで数多くの論文発表をされ、後進の育成にもたずさわっていらっしゃいます。
講演内容
歯内療法分野は、歯髄ならびに根尖部歯周組織疾患に対する治療を主体としていて、歯髄の保存療法をはじめとして「歯の保存」を治療の基幹としています。
近年、「象牙質・歯髄複合体」の概念が浸透したことで軟組織(歯髄)と硬組織(象牙質)を分離して捉えず、両者の複合体として取り扱うべきとの考えが確立し、その面から、歯及び関連組織を健全な状態に保つ、あるいは回復させるための多面的努力が払われるようになってきています。
現在、臨床では、機械的手法が主流になっており各種療法が臨床で応用されています。
「薬剤から機械へ」と治療法や概念は辿ってきている一方、近年「薬物療法」が見直され、新たな潮流が起きようとしています。
今回の講演では、現在注目されている最新の治療概念ならびに治療法を丁寧にお話しされました。
最後に小木曾先生は、
『材料、機械は進歩したが何がBaseか何をおさえなければならないかを忘れず、よりスピーディにより確実に治療して欲しい』
と言われました。
スワンデンタルクリニックの根管治療
根管治療(根っこの治療)をしていると治療・診断に窮するものもあります。患者さんが「何やらおかしい」というのに、レントゲンに写らない、患部を見ても症状に値する問題が見当たらない、いくら治療しても症状が消えない、そのほとんどが眼に見えない破折です。
破折を疑っても、確定診断に至らないのは、肉眼では見えないからです。顕微鏡の拡大視野によって、破折の診断が容易になりました。